TS-520の故障
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夏ごろにTS-520Xが故障してしまいました。ある日電源を入れっぱなしにしていたところ、気がつくとヒューズが飛んでいました。「??」と思って、たまたま手持ちにあった3A(標準は4A)のヒューズを入れて電源を入れると、やっぱり飛んでしまいます。やめれば良いのに、今度は6Aのヒューズを入れてみました。すると、電源投入直後はなにもなかったかのようだったのですが、しばらく経つと、異臭とともに無線機内から煙が立ち昇ってきました。こりゃヤバイと思いすぐに電源を切りました。
実は、煙が立ち昇るという衝撃的なこの事件で、私はもう致命的な故障に違いない、と勝手に思って、しばらくそのまま放っていました。中を見て悲惨な状況を確認するに忍びなかったのです。
ところが、ある秋の日、当時のショックも冷め、ふとした気まぐれでTS-520の外蓋を外してみました。一見するとどこにも以上は見当たりません。しかしながら、よくよく観察してみると、電源トランスの横の、円柱状のブロックコンデンサの底面がプックリと膨らんでいます。これに違いない、と思い、テスターであたってみると、案の定ブロックコンデンサの一つが短絡状態になっています。回路図とつき合わせてみると、このコンデンサは300V系の電源の平滑用のようでした。またそのコンデンサにハンダ付けされているビニール線は1本だけでした。そこで試しにこのビニール線を外して見て、おそるおそる電源を入れてみると、、、何事もなかったかのようにTS-520は起き上がり、ちゃんと受信もします。どうやら故障個所はこのコンデンサのようです。さらに調査を追及すると、、、、残念なことに、このコンデンサに接続されている整流用のダイオードも飛んでいます。ダイオードのコンデンサ側の電圧をテスターで測ると、交流電圧で300V弱、直流電圧で0Vを示します。つまりこのダイオードは短絡状態となり、整流動作をしていないということです。おそらく平滑コンデンサーが短絡状態となり、ダイオードがグランド直結となってあっというまに飛んでしまった、というのが故障の内容のようです。
この程度であれば、部品さえ手に入れば修復可能です。しかしながら、いまさらこんな古い部品が手に入るかどうか、定かではありません。
どうしたものかなぁ、と思い、とりあえず例のインターネットのオークションでTS-520の壊れたやつでも出てないかなぁと探してみました。意外と流通量は多く、10W型のTS-520Xで一万円から二万円程度で取引されています。動かないやつでいいんだけどなぁ、と思っていましたが、ジャンク品・動作保証なしといった記述のものでも、一万円より安く落札されることはないようでした。そんな中で、100W型のTS-520Dが出ていたので、最初の動機はどこへやら、22,000円で落札してしまいました。
そうしたわけで、現在我が家には受信しかできないTS-520Xと、送受可能なTS-520Dと2台になっております。ちゃんちゃん。
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