CB用のPLLシンセサイザ

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昔のCB機用のPLLシンセサイザを2つ、YAHOOのオークションで入手しました。1つはアルプス電気製の中古で金属ケースが錆びています。もう一つはKSS(キンセキ)製でこれは新品です。2つとも外見上はまったく同じです。


このPLLシンセサイザには説明書(?)がついていて、内部の回路図や使い方等ある程度は分かります。発振周波数は受信用が37.660〜38.290MHz(拡張可能)、送信用が26.965〜27.595MHzの10kHzステップと、第2局発用の10.240MHzの固定周波数が出力されます。説明書にはこれを送信用に50〜54MHz(20kHzステップ)または52〜54MHz(10kHzステップ)、受信用に送信用周波数−10.695MHzと10.240固定出力に改造する方法も書かれています。またHJ-44にこのCB用のPLLを改造して作る50MHz帯用FMトランシーバが載っています。説明書を見ると出所は亜土電子工業というところのようです。ココはトヨムラあるいはT-ZONEという販売店と同じ所(?)です。

ちょっと調べてみると、HJ-44の記事はアルプス電気のPLLユニットを改造したもののようです。ICはTC5080P、TC5081P、TC5082Pというそれぞれ分周器、位相比較器、基準信号発生器とを使っています。一緒に付けてくれた説明書には各ICの説明はありますが、全体の回路図はありません。ただしHJ-44に全体回路と改造方法が詳細に書かれているので、この情報があれば十分です。一方キンセキのPLLの方は、PLLICとして沖のMSM8507というものが使われていて、これは上記3ICが1チップ化されています。上の写真はアルプスのユニットです。おまけについてきた説明書にはこちらの全回路図と改造方法が書かれています。ただ結構めんどくさそうなのと、そこまでする必要性が感じられないので、このユニットをもとにしてまずは29MHz帯のFMトランシーバーでも、と思っています。いつになるのかわかりませんが。


これはKSSのユニットのPLLIC付近の拡大写真です。

このPLLユニットはこのような構成で10.24MHzの固定出力と、受信用37MHz帯出力、送信用27MHz帯出力を合成しています(回路図から推定しましたが違っているかもしれません)。とにかくVCOは1つだけでこれは受信用の周波数となり、送信用は受信用に10.695MHzの水晶発振器を混合して生成しているようです。
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