SW40+再調整
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フィールドデーコンテストでSW40+を使ってる時に、強信号入力時に受信周波数が変動するのが気になりました。これは後で追加したLF386Nを使ったAFアンプの電源を、周波数調整用のバリキャップに加えるVRの+8V側から取っていることが原因のようです。このLF386Nは入力がないときはほとんど電流が流れませんが、入力が大きい時はかなり(数100mA程度)電流が流れるICで、このため強信号受信時にレギュレータから取っている電圧が若干下がるようです。
それでこのAFアンプの電源をSW40+の電源入力のところから直接供給するよう配線を変更しました。これで強入力時の周波数変動は収まりました。ただスピーカーからの音が歪っぽく濁った感じがします。これはいろいろ調べてLM386Nの出力ピン(5番)とグランドの間に0.1uFの積層セラミックコンデンサを噛ませたところ直りました。発振気味だったようで、このコンデンサによって聞き易い音になりました。
LM386Nの出力側に0.1uFのコンデンサを入れて音が歪む感じはなくなりましたが、強入力時と弱入力時の音量差がやはり激しくかなり気になっていました。どうもAFアンプに入っているダイオードのリミッタがちゃんと効いていない感じでした。そこでケースを開けてそのダイオードを指で揺すってみると、急に感じが変わり、強信号でもやたら音量がでかくなることが無くなりました。どうもはんだ付けが不良だったようです。今度基板を外した時にはんだ付けしなおそうと思います。それからLM386Nの入力に0.1uFと10kΩの抵抗をつかったHPFを入れました。だいぶ全体的な感じがよくなったと思います。このノウハウは「トランシーバー製作入門AM・SSB編」に書かれていたのでそれを真似しました。
これはSW40+の出力を1.5Wに調整した時(だと思う)の送信時のスペクトラムです。2倍高調波が約-38dBc、3倍以上はそれ以下になっています。これを1.0Wまで下げると2倍高調波が-40dBcより下がります。2.0W程度まで上げると-35dBcくいらいになります。電波法の規定では1W以下出力ではスプリアス1mW以下、1Wを超えると-40dBc以下なので1Wで使う分にはOK、1Wを超える場合は電波法違反ということになります。ただし測定がかなりいい加減なのでビミョーですが。
後日気になったので少しちゃんと測りました。
これが測りなおした結果です。SW40+の出力を50Ωの抵抗で終端してその両端の電圧を調べた結果です。出力は18.7dBとなっています。この値はゼロ−ピーク値なのでRMSに直して(√2で割る)電力に換算すると、約700mWとなります。このときで高調波レベルは-42.4dBcとなっています。ただ、手持ちのSWRメーターをダミーロードで終端して測定すると出力電力は1.5Wでした。正確なパワーメーターがないので本当の出力電力は定かではありません。ただスプリアスレベルのキャリアレベルに対する比としては合っていると思います。ですからいずれにしても一応電波法上の規定はクリアされていると思われます。というわけで一安心……。
ところで、以前やりかけてそのままだったSメーターですが、ここにSW40用のSメーター回路が紹介されています。
この回路を参考にもう一度挑戦してみました。トランジスタは2SC1815を使い、参考にした回路の1N60の手前の3.3kΩの抵抗は手持ちになかったので、5.1kΩで代用しました。やはり前の回路は利得不足だったようで、この2段アンプでちょうどよい振れ方になりそうです。ただし出力のコンデンサは220uFでは大きすぎるようで、今後調整したいと思います。
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