SW40+の試作
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Small Wonder LobsというところからCWのQRPのキットが出ています。値段は安いのですが($55)、意外と評判が良いようなので買ってみました。80M, 40M, 30M, 20M用がありますが40m(7MHz)用を入手しました。これは反則技ですが、封筒にオーダーフォームとシッピングコストを含めた$60の現金を入れて送りました。約3週間後にブツは無事に届きました。
送られてきた部品を並べたところです。欠品はありませんでした。
早速組み立てに入ります。以前作ったTenTecのゼネカバ受信機に比べれば部品点数も少なくラクチンです。説明書には抵抗などのリード線の曲げ方まで指示されており大変細やかです。
これは実装途中の写真です。左奥の黄色いコアに赤いリード線を巻いたコイルがVFOの発振周波数を決めるインダクタンスです。このコアには25回リード線を巻くように指示されていますが、後の調整の段階で発振周波数が高い方に寄り過ぎる傾向があります。結局最後にこのコアはいったん外して、巻き線の間隔をギュウギュウに詰める作業が必要でした。個人的には26回巻いてもいいのではないかと思います(発振周波数が低い方へよりすぎた場合はC7というコンデンサの値を適当に変えることで調整が可能なので)。
これが全部を実装し終わった写真です。
このキットには、VFO用のボリューム(100kΩ-B)、RFゲイン調整用ボリューム(5kΩ-B)、電源コネクタ、キー入力ジャック、ヘッドフォンジャック等は付属しておりませんので、自前で揃えました。エンクロージャーキット($35)を追加で求めると、ケース以外にこれらの部品もついてくるようですが、今回はそれは頼みませんでした。
さて、最後に調整ですが、ほとんどマニュアルどおりでOKでした。一点だけ、VFOの発振周波数が高く、初期状態で受信できる周波数が7.050から7.100kHz程度と50kHz位上にずれています(本来は7.000から7.030kHz)。周波数が低い方へずれている場合はC7というコンデンサの値を変えることで高くずらすことが可能(マニュアルに書いてある)ですが、その逆はできません。マニュアルによると、L1の巻き方を狭めると15から20kHz下方へ修正可能とありました。基板にハンダ付けした状態で巻き線を指で狭めて見ましたが、あまり効果がありません。そこでハンダ付けを外してもう一度全般的に狭く巻きなおしたところ、ようやく最低周波数が7.005MHz位まで下がりました。それでもまだちょっと足りない感じです。やはり根本的には26回巻きにするべきでしょう。あとはT2とT3のコアを調整することで最大3W程度の出力が得られることが確認できました。
CW専用と言うことで、IF4MHzに帯域幅500Hz程度となる水晶四つのラダー型フィルターが挿入されています。さらにAF段のアンプは800Hzのピークフィルタを形成しています。このため混雑した7MHz帯でもほとんどQRMが気になることはありません。しかしながら、欠点として受信系にAGCがないため、フェージングなどによって電界強度が変動するともろに音量が変動します。ヘッドフォンで聞いていると、弱いときは聞き取れないくらいになるのに、フェージングの山ではほとんどAFアンプが飽和するくらいになり、お耳に大変良くありません。そこで外部スピーカーで聞こえるようにもう一段アンプを継ぎ足しました。
これでも音量の変動は大きいのは変わりませんが、スピーカーなので耳にはまだ良いです。
今はまだバラの状態ですが、そのうち是非Sメーターを追加したいと思っています。ケースに入れるのはその後。
7m1kng@jarl.com