VXOの実験

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まず初めに水晶発振器を作ってみました。


この回路は基本的なコルピッツ発振回路です。水晶発振子の下のバリコンで周波数の微調整が可能です。この回路で20pFのバリコン(実験ではトリマーを使用)の容量を変えると約7kHz周波数が動きました。

次にこの回路をVXO化してみます。


水晶とトリマーの間に10uHのインダクタを入れました。これで周波数の変化幅は約11kHz。容量をもう少し大きく変えれば変動幅がまだとれるのかもしれません。

次に12MHzの水晶を並列に2つ並べてみます。


これで変化幅は18kHzまで広がりました。

同一周波数の水晶を二つ並べることで変化幅が約70%増えました。



方式下限上限変化幅
112.789012.808019.0kHz
112.001312.00867.3kHz
211.995812.006310.5kHz
311.993912.011617.7kHz


(01-09-22加筆)
このVXO回路に11.275MHzの水晶を使ってスペクトラムと波形をとってみました。


このように基本波に比べ2倍高調波は-17dBc、3倍高調波は-23dBcとなっています。


次に時間軸上の波形ですが、随分汚く見えますが、測定に使っているA/D変換器が100MHzのサンプリング周波数なので、1周期当たり10サンプルしかできないのでその所為だと思います。レベルはハイ・インピーダンスで見て2Vppほどです。このときの電源電圧は5Vでした。


これは3倍オーバートーン用の水晶で、銘版周波数は36MHzです。基本波12MHzに比べて3倍波は-20dBcになっています。これを見る限りでは3倍波のレベルは基本波用と比べてそんなに変わりません。


今度は5倍オーバートーン用で、パッケージには5MHzとありますが、その下にX5と書かれています。5倍高調波が-25dBcくらいです。

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