430MHzトランスバーター〜その後

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ここで50MHzが親機の430MHzのトランスバーターのキットを作るのに四苦八苦していましたが、結局最後までうまくゆかず、そのあとほったらかしにしてたのですが、昨年(2007年)の終わりごろから、また引っ張り出してきて弄くっていました。ちょっと個人的に書いている日記を抜粋すると、
(2002年2月ごろ)
430MHzトランスバーターを久々にいじってみた。フタを開けると比較的安定しているが、ケースに触ったり、フタをかぶせたりすると状態が変わる。そこで、基板と脚との間にベークライトのスペーサーを入れて絶縁してみたら、状態が悪くなった。感度が悪くなり、グランドや受信系のトリマーのあたりを指で触ると受信信号強度が変わる、という以前の状況になる。それでスペーサーを外した。フタを閉めると受信感度が悪くなるのはおいといて、この(フタをあけた)状態ではそこそこの特性になっている。発振器の初段のコイルのコアをいじってみたが、特に状態は変わらない(局発の周波数は変わる)。所々の強いスプリアスは相変わらず。進歩なし。周波数を調整しようとして、受信ミキサの手前の抵抗のところで周波数を測ろうとプローブを当てると、電源近くのトランジスタ(2SC1815)から煙が出てイヤなにおいが……。TR切替え端子をGNDに落とすと、やっぱりトランジスタから煙が……。このトランジスタ壊したなぁ。まあこれならいいけど。なんなんだ一体。このトランスバーター難しすぎる……。
ここで、一旦このトランスバーターはお蔵入りとなっています。そして、
(2007年7月ごろ)
久しぶりに430MHzのトランスバータを引っ張り出してきて動かしてみた。SENDをGNDに落とすとリレーが切り替わる音がするのを確認した。そのあと、FT-655につないでFMを聞いてみた。433MHz近辺のFM局はまあ、普通に聞こえる。ただ、基板の受信入力付近(RF増幅部付近)に指を近づけたり、トリマーを調整ドライバーの金属部分で触れたりすると、信号強度が強くなる。10dB程度か。プリント基板のグランドをケースにねじ止めすることによってケースと接続すると、やや安定する。ただケースの蓋を閉めるとかなり受信信号強度が弱くなったりして、どうもよくわからない。単にどこかの接続が間違っているだけのような気がする。浮遊容量で結合しているだけのような。なんだか難しいぞ。受信感度的にはIC-R5と聞き比べてみた限りではあまり変わらない。
とあります(他人事のようですが年を取ると少し前のことはすぐに忘れてしまうのです)。そしてその後、
430MHZのトランスバーターは、多分初段のアンプが発振気味なのではないか。手を近づけただけで動作が変わるのはやはりおかしい。あと局発もいまいち不安定な感じがする。水晶が430〜434MHz用と434〜438MHz用とあるが特に下の周波数帯にすると、何も信号がないのにSメータが振れたり、またそれが暫くすると戻ったりする不可解な動作をする。ちょっと難しそう。初段のデュアルゲートFETの周辺回路を見直す必要があるのか。。。

ちょっとバイアス電圧等を調べなおしたところ、初段のFETの抵抗分圧で与えているゲート電圧が計算上は2V程度のはずが3Vちょっとある。2段目のミキサとして使っているSGM2006Mのゲート電圧もおかしい。よく調べるとツェナーダイオードの電圧が5Vの筈が8Vくらいもある。どうもおかしい。ツェナーダイオードが壊れているわけでもなさそうなので、電源電圧を落としていったところ、10.5V程度の供給電圧でツェナーダイオードの電圧が5V位になった。この状態でバイアス電圧を測ると、計算どおりとなった(当たり前だけど)。この状態だと受信状態もまあまあの感じがした。ただ信号がないときでもSメータが触れてしまいちょっとゲインが高すぎる感じがする。とにかく、ツェナーダイオードにつながっている抵抗(270Ω)の値が適正でないような気がする。
のように苦労しています。キットの回路図とにらめっこしながら、ああでもないこうでもないと試行錯誤しましたが、結局は日記にあるように5.1Vのツェナーダイオードの不良が原因でした。ツェナーダイオードを交換したところ、あっさり発振もなくなり普通に受信できるようになりました。


←これが表から見たケースです。ケースはタカチのYM-150です(たぶん)。左のスイッチが電源スイッチ、右のスイッチがバンド切替(上側が430〜434MHz、下側が434〜438MHz)です。


←これは裏から見たケースです。左が430MHz出(入)力、少し離れてその右が50MHzの入(出)力、RCAジャックが送受切替用端子(GNDに落とすと送信になる)、そしてDC電源コネクタです。

送受切替信号は送信時にGNDに落ちる信号が必要ですが、たとえばTR-9300のPTT端子が使えそうです。本当は親機にはFT-690mk2が使いたいのですが、ちょっとそういう送受切替信号を取り出すには本体の改造(というほどのものではなくて、後面のリニアアンプと接続するところに信号が出てきているので、それを取り出せばよい)が必要で、まだ交信するに至っていません。

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